FIRE(セミリタイア)の失敗と対策について

mistake セミリタイア・FIRE

セミリタイアをしようと考えた時に、one more year syndrome のように、「あと1年」「もう一年」と、不安から踏ん切りがつかず、ダラダラと会社に居続けてしまうということが想定されます。セミリタイアを実行するとき、最後の壁が会社を辞めることです。

会社を辞めることを躊躇してしまう理由としては、セミリタイアが失敗してしまうことを考えるから、この点に集約されると思います。

そしてセミリタイア失敗という不安を超えてセミリタイアを無事達成するには、その不安の原因を細分化して、対策を考え、ひとつづつ不安を取り除いていくというが有効だろうと考えています。

というわけで、今回は、不安の原因となる「セミリタイア失敗」の状況を考えて、その対策を考えることで、不安なく会社を辞めれることを目指してみます!

セミリタイア失敗の定義

そもそもセミリタイアの失敗について考えるとき、こうなればセミリタイアは成功だ。とか、こうなって失敗だ!とか、人によってその状況は大きく変わっていくるものだと思います。

自分の場合は、資金65,752,088円を目標としていますが、例えば、この資金を達成する前に仕事を辞めたとします。当然そのこと自体が失敗であるのではなく、その後に資産が枯渇して生活が立ち行かなくなった場合に「失敗」となります。

あるいは、資産目標を達成して悠々とセミリタイアしたはずなのに、ライフスタイルの変化によって夫婦間の関係が悪化してしまい、生活が破綻してしまうことも失敗といえそうです。

その他、仕事やめてずっと家にいたら、田舎特有の変な噂が立ってストレスが溜まり生活がしづらくなったりといったこともあるかもしれません。

このようにセミリタイアの失敗といっても、人によって様々な失敗の形があると思いますし、自分の場合を考えても複数の失敗のパターンを想像できます。

ですので、まずは自分にとっての失敗とは何なのかということを先に考える必要がありますが、そのために考えられる失敗のパターンを列挙し、考えうる対策を考えてみます!

セミリタイアでよくある失敗と後悔の具体例6選とその対策

1,お金に関する失敗

資金が底をつく

セミリタイアの失敗で一番最初に思い浮かべるのがこれでしょう。セミリタイアを目指している人なら、シミュレーションを行なってセミリタイアに踏ん切るとは思いますが、それでも必要以上に散財してしまったり、予想外の出費等により破綻してしまうケースもあるかもしれません。

また、長生きリスクと言われるように、100歳くらいまで生きてしまっても資金が底をつかないようにしていけるかということも大事になってきます。

対策

生活費をシュミレーションして、その生活を続けること。これです。また、子育て世代では、子どもの教育費が青天井になりがちです。予算を保守的に決めて、それ以上使いたい時は潔く働きます。

老後破産にならないためには、老後に入る前に一定の金額を確保しておくこと。支出をあげすぎないようにすること、などが大事だと考えます。年間の予算で、自分の安全ラインを作ってそのラインをを下回らないようにしていくことで不安をなくすことができると思います。やはりキャッシュフロー表を作っておくと心の準備ができてストレスを減らせそうです。

また、病気や怪我何度の予想外の出費もあるかと思いますが、高額療養費制度など国の制度もあるので、基本は生活防衛資金から対応します。資産が一定のラインを下回るなら働く回数を増やすなどして対応するなど事前に決めておけば不安を軽減できそうです。

我が家でもセミリタイアを目指しており、完全なリタイアはハードルが高い&精神衛生上よろしくないという判断により、程よい感じで労働する予定です。労働の目安としては

アラサー夫婦さんの動画を参考にしており、週20時間程度が理想です。

収入減が無くなる (減配・投資資金の暴落などの投資の失敗)

自分の計画では、労働収入の他にキャッシュフロー投資を行なっており、配当金10万円をあてにしていますが、減配等により配当金がなくなる可能性もあります。

また、キャピタル投資として行なっている部分も20年以上の長期で投資を行なっていくことでリスクは相当低いとは思いますが、それでも大暴落の可能性は0ではありません。

対策

子どもが大学入学時が支出がピークでかかってきます。もし子どもが大学生というタイミングで暴落が起こったりしたら、我が家の場合、奨学金を借ります。セミリタイアしていれば、所得要件は問題ないと思いますし、子どもの成績次第では無利子で借りられるかもしません。そもそも、大学の授業料が10年以上先どうなっているかも検討がつきませんし、ここは心配してもしょうがないかなと思っています。

老後資金の場合は、生活防衛資金を厚くすることで対応します。生活費の何年か分を現金として確保して、キャッシュフローである配当がなくなったとしても、年金と合わせて生活を賄える程度の現金を持つことで対応します。

労働収入による入金がなくなることへの不安

セミリタイア後は、やってみたい職業についていくつもりですが、それでも思ってたのと違うなど、その仕事もやめてしまう可能性があります。給料がない期間があると焦りなどから楽しく暮らせない、ということもあるかもしれません。

自分はどちらかといえばお金が溜まっていく通帳を見てニヤニヤしているタイプで、案外減っていく通帳の残高を見ているだけというのはストレスになるかもしれません。さらに暴落のタイミングが重なるとけっこーきつそうです。

対策

対策としては、副業を充実させていくことです。それから、パートやアルバイトでもできそうな職業に就く。

個人的には、副業である程度稼げるのが最強ですし、目指したいところです。アルバイトやパートなどは職業にもよると思いますが、若い人に囲まれて自分だけ歳が中年という状況だとなかなかにきつい。でも悪目立ちしないような職場なら、特にストレスに感じることなくできそうだし即金性もあるのでそれでやり過ごすのも良さそうです。

2,夫婦間での考え方のズレで失敗

今まで家にいなかった夫が、日中から家にいる。家族にとっては今までの生活のリズムが変わりストレスが溜まるだろうと思います。また、夫婦共働きからどちらかが先にセミリタイアする場合、もう一方からの風当たりが強くなりそうです。

対策

我が家は共働きなので、自分が先にセミリタイアして家にいる場合、自分が日中家で仕事をしていても特段問題はなそうですが、家事などはちゃんとやっていかないと怒られそうです。

夫婦ともにセミリタイアして家にいるという状況で考えると、四六時中家にいる生活も良さそうですが、週何日かでも働いて、違うコミュニティで活動する方が健全な気がしますし自分にも合っていそうです。

3,生活習慣や時間の使い方での失敗

完全に時間を自由に使えるとなると、昼夜逆転、自堕落な生活にはまってしまい、セミリタイアどころか廃人と化してしまう可能性があります。

対策

理想の生活をこと細かに描く

衣食住に渡って、一日の朝起きてから寝るまでどんな生活をしたら最高なのか、人によって具体的な内容は違いますが、自分が思う最高な習慣を作ることが大事です。

セミリタイアを目指す人は、仕事を辞めた後にもたらされる膨大な時間の使い方を、自分の理想とする生活になるように大まかなタイムスケジュールなどを作っておく良さそうです。

もちろん、時間の使い方が「自由」というのがセミリタイア者の特権だとは思いますが、タイムスケジュールなどを作ることで、「こんなはずじゃなかった・・・」と、生活をしていて後悔することが軽減するように思われます。

そして、なるべく一週間、曜日ごとのタイムスケジュールや、夏のタイムスケジュールや冬のタイムスケジュールといった季節ごとのタイムスケジュールを作るなど、色々と想像しながら作ってみるとより効果的です。

我が家の場合は、家族がいるので、時間の使い方は子どもに合わせて収まっていくため、平日の朝夕の習慣は決まっていきます。夜から活動し始めるとかはなさそうですが、日中どう過ごすかは考えるだけで楽しい。

定期的に旅行を入れる

定期的に旅行を入れると、生活や仕事に「区切り」ができるので、区切りを意識してダラダラすることが減りそうな気がします。

想像するに、セミリタイア生活はイベントが少なく、浮き沈みがない毎日がずっと続いていくイメージです。自分の嫌なことをせず、嫌いな人と会わないことはそれだけで幸せと言えますが、逆に楽しいことも意識して作っていかないと何も起きません。

例えば一ヶ月1回旅行にいくと決めれば、旅行を楽しみに一ヶ月過ごしいけます。また、旅行の計画を練ること自体が勉強や知見を広げる機会にもなり、新たな自分を発見する機会になるかもしれません。

住む場所を定期的に変える

我が家は、持ち家があり家族もいるので定期的に住む場所を変えることはありませんが、セミリタイアしている先人たちを見ていると、住む場所を定期的に変えることも生活にハリを与えてくれう手法の一つと思えます。

今までに行ったことのないレストランやスーパーに行き、見たことのない食材を目の当たりにし、眺めたことのない景色に囲まれる…毎日生きているだけで新しいことだらけの暮らしができます。

自分も子どもが巣立った後には、こういった生活を一度はしてみたいと密かに心に決めています・・・!

4,人との関わりが希薄になり後悔することによる失敗

セミリタイアをすると今まで職場で関わりを持っていた人たちの付き合いが減ります。人によっては「社会とのつながりが薄くなった」と感じてふさぎ込んでしまうこともあるようなので注意が必要です。

自分の場合は、家族がいるのでそこまで孤独感は感じないと思いますが、家族というコミュニティに依存し過ぎるのも健全な状態かは疑問です。

対策

アルバイトをする

なるべく自分が苦にならない年齢層が集まっているようなアルバイト先やお客さんが自分の近い層であるようなアルバイト先で仕事をする、というのは社会とのつながりを保つのに有効です。

また、セミリタイアしている人にとっては、お金も稼げて一石二鳥にもなります。

ボランティアやNPO活動に参加する

ボランティア活動やNPO活動とは、利益を得ることを目的としない奉仕活動です。

こういった活動は、自分の時間を、人や社会のために役立たせる、という意味を与えてくれます。

まだ自分には理解しがたのですが、寄付行為なども、寄付をした側が幸せを感じるという統計があると聞いたこともありますし、ボランティアや奉仕活動もそういった類の充足感を得られるのでしょうね。

ちなみに、ボランティアやNPOといっても、解決したいテーマやそのスケールはさまざまなものがありますので、自分が強く心を惹かれるテーマを選ぶようにすると長続きしそうです。

NPO法人ポータルサイト - 内閣府
NPO(Non Profit Organization)法人の検索・閲覧システム。
地域の仕事を引き受ける

地域の団体やイベントの手伝いや、学校行事、PTA活動への参加や部活動のコーチなど、田舎の方だと、地域の清掃や緑化活動、夏祭りや秋祭りの手伝いなど、地域にもたくさんの仕事があります。地域活動に参加することで地域のコミュニティに参加することができます。

いずれも、年齢や性別が様々な方とつながることができる機会があり、新たな刺激や知識が得られる可能性があります。

5,燃え尽き症候群、目標喪失による失敗

セミリタイア(FIRE)をすることで、自由な時間を手に入れて仕事のストレスから解放されることは大きなメリットです。

しかし、セミリタイア(FIRE)をすると「自由な時間をどう使えばいいかわからない」という人も多いそうです。中には、一度退職したものの、やりたいことが見つからずに仕事復帰したという例もあるそうです。

対策

あらかじめ自分が挑戦したいことなど、セミリタイア後の具体的な目標や生活の仕方などをしっかりと計画を立てておきます。

自分の場合は、仕事のストレスがなくなることで、貪欲さがなくなることが心配です。どこまでも落ちていける側の人間なので、事前に計画を立てていきたいですね。

ですが、セミリタイアしてどう感じるかは、セミリタイアできた人間のみが感じることができること。

セミリタイアして、もし「何か違う」と感じたら、その時は仕事に復帰してみたり、新しい変化を楽しみながら柔軟に対応できるようにしたい。不安を軽減するための計画では、期限を決めて具体的に達成する目標などを決めていきたいと思います。

6,社会的信用の低下による失敗

経済面での影響

会社員は社会的信用の高い働き方です。特に規模の大きな企業に長く勤めていると、ローンを組むときやクレジットカードの作成にも有利に働きます。

セミリタイアはどれだけ資産があっても、社会的にはフリーターや無職として扱われるケースが多いです。そのため会社員時代より信用が低下し、ローンはもちろん、クレジットカードを作れない場合もあります。

また、賃貸物件の入居審査に通りづらい点もデメリットです。

対策

社会的信用を確保するには、資産運用の実績を積んだり、個人事業主として開業届を提出しておいたりするのが役立ちます。

必要なクレジットカードは、仕事を辞める前に作っておくと良いです。また、もしもし持ち家を希望するならよっぽどのことがない限り、住宅ローンを組んでからセミリタイアしたほうが良いでしょう。自分の場合も、いろいろと悩んだ結果持ち家にしましたが、今は正解だったと幸せをヒシヒシと感じています。

家族から心配の影響

セミリタイア生活に切り替えることは、親の理解はほぼ得られないと考えています。

最悪、仲が悪くなります。その弊害は、それぞれの家族の形によって異なると思いますが、自分の場合は新築の家の近くに親の家があり、仲が悪くなると顔合わせるのが気まずいです。

あと今のところは子どもの面倒もたまに見てもらったり、色々と世話になっている部分もあります。

対策

資産額をオープンにして説明するとかは後々面倒なことが起こりそうです。特に関係が近い人たちには資産額を知られるメリットはほぼないと考えています。

それから伝えた直後や辞めた直後は感情的になりやすそうなので、個人事業をやったり、週何日か働きに出ていたりと、労働する意思を伝えて、後は親が慣れるまで冷静に対応していくしかないと思っています。

ご近所での影響

ずっと家に車があるなど、仕事を辞めて家にいるというのは、田舎ではすぐに噂が広がるもんです。実際の影響はそこまでないように思いますが、自分の心境的に、他人の目が気になりストレスになるかもしれません。

対策

時間が経つのを待つのみです。噂というものは一時的なもので、波のように押し寄せて、そして引いていきますので、ただただ時間が解決してくれます。

職探し・再就職が難しい

セミリタイアにチャレンジしてみてうまくいかなければ、再就職する。と考えていても、一度セミリタイアすると再就職は難しいというのが現実だと思います。

履歴書に空白ができてしまいますし、年齢が上がるほど、再就職の難易度は高まります。

対策

再就職の可能性も視野に入れるなら、何かしらの専門的なスキルや知識を身につける努力が必要かもしれません。あるいは前職と関わりがある仕事につくのは比較的簡単かもしれませんが、年齢によっては正職員ではなくパートタイマーでの仕事となるかもしれません。

また、マイクロ法人などを立ち上げて履歴書に書くと実績としてはなかなか面白いように思います。

金銭的な理由で再就職を目指すとしたら、ある一定のラインを下回ったら再就職すると決めること。そのラインを保守的に設定して、すぐに就職先が見つからないとしてもゆっくり探せるようなラインにすることが大事。

年下と同じ仕事がきつい、年下にこき使われる。というようなプライドなどがある人はなかなか厳しいかもしれませんが、そういった人は副業などを組み合わせて生活を維持することにチャレンジしてみてもいいかもしれません。

そういった場合は、副業の組み合わせで生活をまかなえるレベルまで頑張るという方法もあります。

自分の場合は、全く仕事しないというよりは社会保険に加入できるでパートで働きたいと考えており、辞める前までに働くことが決まってから辞めたいと考えています。もし望む職業ついた後解雇されたとしても、週何日か程度のパートの職業すらないというような状況は考えづらいと思います。

まとめ

セミリタイアの失敗のパターンはいろいろ考えられると思いますが、失敗したと決めるのは他人ではなく自分自身。

先のことは分かりませんが、何かが起こった時にどう対応するか考えを巡らせておくことは大事で、不安を取り除いてくれます。

ぜひ自分自身のいろいろな場面の対応策を考えてみてください!

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